山梨県甲斐市「甲斐市デジタルデバイド・買物弱者解消支援事業」

展開地域名: 山梨県甲斐市

分野:
住民窓口サービス
物流
交通
デジタルデバイド解消
キーワード:
人材育成
IoT
スマホアプリ活用

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解決すべき課題

● 本市の北部地域は南北に細長く広がる山岳・森林地帯であり、近隣に生活必需品を購入するところがなく、また、当該地域と市街地を結ぶ公共交通機関は、週 4 便の市民バスは運行しているが、自家用車を運転できない高齢者世帯は日常の買物機会が十分に提供されない状況にある。

● また、高齢者のスマートフォン等の所有率は高くなっているが、デジタルデバイスを利用した行政及び民間サービスの恩恵を幅広く享受させることは課題の 1 つである。

● このことから、「誰ひとり取り残さない地域」の実現に向け、買物弱者対策も含めたデジタルデバイド解消に向けた対策が急務。

解決の手法

■山梨県と連携し、高齢者向けに開発されたランチャーソフト搭載のタブレットを利用し、デジタル活用に不安のある高齢者等に対し講習会を実施する「山梨県デジタルデバイス活用促進モデル事業」を実施。

● 実施にあたっては、本市の地域介護予防活動支援事業である各地区の「ふれあい・いきいきサロン」において講習会を行う。

● 同時にデジタル活用に不安のある高齢者等が、スマートフォンの利用について理解を深められるため、総務省の利用者向けデジタル活用支援推進事業による「スマートフォン教室」を民間事業者と連携し開催。

● これらの活動を通して、高齢者が継続的にスマートフォン・タブレット等のデバイスを利用してもらうために、食料品など生活必需品の購入を実践してもらうためのアプリをインストール・利用してもらうなど、買物弱者支援事業としても位置付けていく。

・令和 4 年 7 月~令和 5 年 2 月にかけて、市内在住の高齢者を対象にスマートフォンによる電話の使い方、カメラの使い方、アプリのインストール方法、マイナンバーカードの申請方法、市の防災情報などの行政情報を発信する LINE の利用方法等についての講座を実施。

・「山梨県デジタルデバイス活用促進モデル事業」で利用するタブレットは、画面上に不要なアプリを隠し、市からの情報発信、防災関係等、必要なアプリのみ表示。音声認識もできるなど、高齢者が利用しやすく開発されたものであり、これを利用した講習会を足掛かりの一つとして、デジタルデバイスの利用促進を促す。

・自治体主催の講習会といった形式ではなく、遊び感覚でデジタルデバイスの魅力等を知ってもらえるよう、高齢者が茶和会や軽運動など、地域交流として元気にレクリエーションをする本市の地域介護予防活動支援事業である「ふれあい・いきいきサロン」の場を借りて実施。

・山梨県と連携するなか、山梨県ICT推進協議会の民間事業者及び本市と災害協定を締結している事業者と、「買物弱者支援協定」を締結するなど、デジタルデバイス上の各種アプリを利用して食料品など生活必需品を配送できる環境を構築していく。

解決における工夫点

・本アイデアにあたっては、国、県や民間事業者と連携し、社会全体のデジタル化の方針に沿っていくとともに、本市の行政情報や独自のデジタル化の取組を的確に伝え、利用してもられるよう、市のデジタル施策に対する助言・相談等を行う講習会を実施できる体制を構築していく。

・北部地域の高齢者世帯においては、公共交通機関が少ないため、買物弱者としての課題も潜在していることから、スマートフォンの利用が継続的に行われるためのきっかけとして、食料品など生活必需品を購入できる各種アプリのインストール、利用をしてもらうことで、高齢者におけるデジタルデバイド解消と合わせた本市における買物弱者に対する課題の解消を同時に図っていく。

事例による成果

● 本取り組みで目指す成果:

【取り組みの参加者】:

・取組の参加者数 令和 4 年度 延 320 名、令和 5 年度延 340 名、令和 6 年度延 360 名

【取組のアウトカム】:

・連携する民間事業者数 令和 4 年度1社、令和 5 年度1社、令和 6 年度 3 社
・デジタルで情報収集する利用者の割合
 令和 4 年度 30 %、令和 5 年度 40 %、令和 5 年度 50 %

【総合的なアウトカム】:

・本市のデジタル化の取組の満足度
 令和 4 年度 35 %、令和 5 年度 40 %、令和 6 年度 50 %

事例の継続性

取り組み開始時点

参考資料

本事例は、「2022年度 夏のDigi田甲子園 山梨県の取り組み」を中心として、以下の資料を参照して編集しています。
※ 以下の資料の参照先は、調査時点でのものです。参照先の構成によっては、リンク切れとなっている場合があります。あらかじめご承知おきください。

■デジタル田園都市国家構想 DIGIDEN

●2022年度 夏のDigi田甲子園

・山梨県の取り組み
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/archives/koushien/chiiki/yamanashi.html

推薦調書
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/archives/koushien/chiiki/pdf/19-4.pdf

■山梨県

・令和4年度デジタルデバイス活用モデル促進事業委託に係る公募型プロポーザルの実施について 更新日:2022年5月23日
https://www.pref.yamanashi.jp/shinchaku/dx/0405/degital_device_katuyou.html
(2023/7/6現在非表示。以下リンク先に移行した模様)

・令和4年度デジタルデバイス活用モデル促進事業委託に係る公募型プロポーザルの実施について 更新日:2022年12月9日
https://www.pref.yamanashi.jp/dx/propo/degital_device_katuyou2.html

ーデジタルデバイス活用促進モデル事業企画提案実施要領
https://www.pref.yamanashi.jp/dx/documents/device_01_jissiyouryou.pdf
(2023/7/6現在非表示。以下リンク先に移行した模様)

https://www.pref.yamanashi.jp/dx/propo/documents/device_01_jissiyouryou.pdf

・DX推進グループ随意契約結果(委託等)
https://www.pref.yamanashi.jp/dx/zuiikeiyakukekka.html

■甲斐市

甲斐市スマート化推進方針~ SMART甲斐プロモーション ~
https://www.city.kai.yamanashi.jp/material/files/group/36/sumatokasuisinhousin.pdf

■社会福祉法人 甲斐市社会福祉協議会

・ふれあい・いきいきサロン
https://kaishakyo.or.jp/publics/index/120/

関連する図表・動画

●デジタル田園都市国家構想実現会議事務局
・【山梨県甲斐市】甲斐市デジタルデバイド・買物弱者解消支援事業
https://www.youtube.com/watch?v=3CU-o5_R-jQ

事例に関する問い合わせ先

甲斐市 総務部 スマートプロジェクト推進課
Tel: 055-276-2111(代表)

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